世界を揺るがす発見と期待された新型万能細胞 「STAP細胞」。 発表論文に疑義が出たことで、日本有数の研究機関、理化学研究所の信頼性が揺らいでいる。 STAP細胞の 「発見」 は多くのバイオ企業の株価に影響、一時は乱高下した。 論文問題が指摘された後も回復は鈍く 「STAP」 騒動に翻弄されている。        「科学社会全体の信頼性を揺るがしかねない事態を引き起こしたことに対し、お詫び申し上げる」。 新型万能細胞 「STAP細胞」 の論文に対して疑問お声が相次ぐ中、都内で開かれた記者会見の席上、理化学研究所の野依良治理事長は深々と頭を下げた。        STAP細胞はさまざまな細胞に成長する万能細胞で、弱酸性の溶液にマウスの細胞を浸すだけで作製できるとされた。 山中伸弥京都大学教授が開発してノーベル賞を受賞したiPS細胞よりも簡単に作製でき、それを発見したのが若手の女性研究者だったことで世界中の注目を集めた。        だがその後、細胞の作成が再現できないことや過去の論文から画像の使い回しなどが指摘された。 STAP細胞の存在自体を疑問視する声が各方面から寄せられ、理化学研究所は調査を進めていた。         理化学研究所は 「現時点で明らかな不正は見つかっていない」 と説明する一方、「多くの疑問点が解明されておらず、引き続き調査を続けて早急に最終報告をまとめて公表したい」 との考えを示した。         理化学研究所は、物理学や化学、生物学の基礎研究から応用まで幅広く手がける文部科学省が所管する国内最大級の公的研究機関。 1917年創設で、世界的な研究所として知られている。 現在もノーベル賞学者の野依氏を理事長に迎え、同じくノーベル賞学者の利根川進氏がセンター長を務める脳科学総合研究センターや、発生・再生科学総合研究センターを設置。 新分野にも積極的だ。         それだけにアカデミアに与える影響は大きい。 日本のトップクラスの研究機関からの論文で、しかも一流の科学雑誌の 「ネイチャー」 に掲載されたことで、日本の基礎研究に対する信頼失墜のもつながりかねないからだ。         STAP細胞騒動で影響を受けたのはアカデミアだけではない。 バイオ関連各車も株価が乱高下するなど振り回された。         日経BP社バイオセンターが上場するバイオベンチャーの時価総額を指数化した 「バイオINDEX」 は、STAP細胞が発表された翌日の1月30日以降下落した。 発表前には450前後だった指数は、2月4日には344まで下がった。        「iPS細胞より簡単活効率的に、多能製幹細胞を作製できる」 とSTAP細胞が話題になり、iPS細胞の印象が強いバイオ各社は 「用済み」 と判断されたのだ。         iPS細胞による創薬支援や、ES細胞やiPS細胞による研究試薬などを手がけるリプロセルは、2月6日に 「STAP幹細胞と当社ビジネスの関係について」 というリリースを発表。 もととなる細胞は関係なく、何らかの形で作られた多能性幹細胞から各社の細胞を作る技術があるとのスタンスを強調した。         「STAP細胞の発表以降、iPS細胞のビジネスに関する問い合わせが相次ぎ仕事にならなかった」 と横山周史社長は話す。        動物実験などを手がける新日本科学も同様だ。 iPS細胞を用いた加齢黄斑変性の治療法の開発を目指すヘリオスに出資。 理化学研究所や京都大学iPS細胞研究所と共同研究を進める同社は1月31日に文書を発表。 「噂で株価が乱高下していた市場に自社のスタンスを伝える必要があると考えた」。        論文を執筆した小保方春子氏の指導教官らが取締役を勤めるセルシードのように急騰し、その後急落した株もある。        そーせいグループやぺプチグループなどiPS細胞と関連しない企業の株価も変動。 株価はその後緩やかに戻したが、2月10日ごろから 「STAP細胞の論文中の画像に不自然な点がある」 などの報道を受けて、今度はバイオ産業自体の信頼が揺らいで弱含みに。        現在も 「装薬に成功した実績や、技術のある企業も下がってかなり割安感が出ている株もある」 状況だ。 ただ 「割安と判断して取引する機関投資家も、いつまでも反転しない様子に我慢の限界に近づいている」 と山崎氏は付け加える。 理化学研究所は14日の発表でさらに調査が必要だとしており、バイオ企業や投資化が頭を悩ます日々は続きそうだ。(日経産業新聞)         ツイートこの記事をつぶやく
              運賃        国土交通省は、4月の消費税に伴う鉄道・バス事業者256社の運賃引き上げ申請を認可した。 上げ幅は原則2.86%。 首都圏を中心とする49事業者は、電子マネーに限って1円刻みの運賃設定を導入。 現金運賃は従来どおり10円単位で転化する 『二重運賃』 となる。 普通運賃と定期運賃の上げ幅に差をつける事業者によって対応が分かれた。        認可を受けたのは、全国の鉄道60社、バス196社。 太田昭宏国交相は記者会見で 「事業者に(利用者への)周知や丁寧な説明に万全を期すように求めていく」 と述べた。        電子マネーの1円刻みの運賃を導入するのは、鉄道が東日本旅客鉄道(JR東日本)や東京急行電鉄、東京メトロなど22事業者、バスは国際航業グループや京浜急行バス、小田急バスなど27事業者。 ほぼ全てが首都圏の事業者だった。 首都圏のICカードの利用割合は鉄道、バスともに約8割と関西圏(約4割)などより高く、利用者間の不公平感が出にくい為だ。         例えばJR東日本では、東京―上野間の運賃が現行の150円から電子マネーでは154円、現金払いは160円になる。 都営バスは区内均一200円の運賃が電子マネーは206円、現金払いは210円になる。         引き上げ率は、同じ会社でも普通運賃と定期運賃で異なる。 例えば京阪電気鉄道なら普通運賃は3.062%、定期運賃は2.423%で、会社全体の平均では2.857%になる。 バス事業者の中には定期運賃を据え置く例もある。         増税に伴う運賃改定の実施期間は原則4月からだが、準備に応じて一部でバラつきも生じる。 函館バスは5月、都営地下鉄などは6月、名古屋市営の鉄道やバスは9月からになる。         4月1日からの消費増税では産業界で販売価格の改定が相次いでいる。 交通運賃では、東京都内の大手タクシーの初乗り運賃が710円から730円に上がることが決まっている。 小売業でも増税後の販売価格の見直しが進み、17年ぶりの消費増税に伴う準備作業はピークに入りつつある。(日経夕刊)                      ツイートこの記事をつぶやく
       丸紅の子会社の丸紅情報システムズ(東京・渋谷)は、紛失したパソコンやタブレット内のデータを遠隔地から消去するクラウドサービスを始める。 より厳格な情報管理を求める企業には、クラウドに代わり専用システム構築も提案。 紛失端末から情報漏えいなどを防ぎたい官公庁や企業に向け、3年間で1億円の売上げを目指す。        クラウドサービスと構築サービスを月内から提供する。 中核となる遠隔消去ソフトにはセキュリティー対策ソフト開発のワンビ(東京・渋谷)の 「トラストデリート ビス」 を用いる。        丸紅情報システムズはワンビと販売代理店契約を結んだ。 これまで蓄積したシステム構築のノウハウを生かし、他社に先駆けて、個別企業向けの専用システムの構築も請け負う。        利用企業はパソコンやタブレットに専用ソフトを導入し、システム管理者がクラウド上や専用システム上の管理画面を使って対象端末を登録。 紛失時の全地球測位システム(GPS)で位置を把握したり、データを消去したりする。        一定時間インターネットに接続しない端末は、仮に取得者が起動に成功しても、貴重なデータが見つけられないようにデータを隠すこともできる。         遠隔消去ソフトは開発が盛んだが、ワンビ製ソフトの特徴はアメリカ・マイクロソフトの基本ソフト(OS) 「ウィンドウズ」 に対応すること。 競合する遠隔消去ソフトはアメリカ・グーグルの 「アンドロイド」 やアメリカ・アップルの 「iOS」 には対応するが、ウィンドウズには対応できない場合が多い。        利用料は10台で使う場合で年額4万9800円。 システム構築の場合は別途費用が必要。         端末内のデータ消去サービスには参入が相次いでいる。 背景には、スマートフォンたタブレット、パソコンと言った私物の端末を業務で使えるようにする 「BYOD」 の広がりがある。        アメリカ情報セキュリティ大手シマンテックが世界24カ国の個人を対象に実施した調査では、既に世界で49%、日本で32%の回答者が 「BYOD」 を実施。 勤務先にBYODのセキュリティポリシーが存在しないと答えた人は世界でで36%、日本では42%で、安全対策が急務になっている。                             ツイートこの記事をつぶやく
       交流サイト(SNS) 大手のミクシィは昨年6月に就任したばかりの朝倉祐介社長が顧問に退く人事を発表しました。        30歳の新社長として構造改革を積極的に進めたが、わずか1年で表舞台から去る。 早期退任の裏には、合理化にムチを入れすぎ、不協和音が飛び交った為との指摘もある。        「つながりたいという概念以外のものは全て捨てて良いという気持ちで、ミクシィ再生に取り組んできた」。 朝倉氏は記者会見で、経営陣としての2年弱を振り返った。 非常事態にあったミクシィの経営を任された事のもふれ 「ノーアウト満塁でマウンドを任された投手として、やるべき仕事はやれた。 再生に3年掛かると想定ていたが、1年前倒しで達成できた」 と胸をはった。        新社長となる森田仁基執行役員も 「新たな経営陣とともに1枚岩となって、しっかり舵取りしていく」 と語ったが、明確な成長ビジョンをしましたわけではない。 新体制移行まで時間が有るとはいえ、見切り発車は否めない。        「ぎらついたミクシィを取り戻す」。 朝倉氏の社長昇格の会見でこう宣言したのは、わずか9ヶ月前の昨年5月。 マッキンゼー仕込みの経営手腕を買われ、ミクシィの創業者で前社長の笠原健治会長も 「企業家精神に満ち、1を10に育てる適任者」 と評するなど、ミクシィ再建の切り札として期待されていた。        朝倉氏が取り組んだ3本柱の1つが新規事業の創出だ。 業績回復の立役者となったスマートフォン向けゲームアプリ 「モンスターストライク」 も、社内の打ち合わせルームから生まれた新規事業の1つだ。 お公家集団とまで呼ばれたミクシィにベンチャー精神を取り戻す為、M&Aやりストラにも積極的に取り組んだ。         だが積極的なリストラは思わぬ波紋を呼んだ。 「オレンジのソーシャル会社で、数日前から大規模なリストラが始まっている」。 昨年秋にはこんな情報がネット上で飛ぶ交じったほど。 オレンジをイメージカラーとするミクシィの話として、大きく騒がれた。 再生のためにも大鉈を振るうのは朝倉氏の役目とはいえ、冷静かつ大胆に物事を進める 「プロの経営者」 はミクシィの社風に合わず、疎まれてしまったのかもしれない。        「笠原氏を慕う社員の多いミクシィに中で、朝倉氏は明らかに異質」 との評価は社外からも聞かれる。 再生にためには痛みも必要と危機感を持つ社員がいる一方で、笠原氏が築き上げたミクシィの変化を嫌うそうも少なくからずいただろう。        今回の業績上方修正も、「結婚支援事業の買収やモンスターストライクの成功など、いくつかのラッキーがあった」 と朝倉氏は指摘する。 モンスターストライクを除いた新規事業もまだ未知数だ。 バークレイズ証券の米島慶一アナリストも 「再成長路線の乗れるかは正直疑問もある」 と指摘する。SNSの草分けは再生するのか。 解は見えない。(日経産業新聞)                       ツイートこの記事をつぶやく
       経済産業省は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度で、2012年度から発電計画の認定を受けながら発電を始めていない約700件のうち、約670件の認定を取り消す方向で検討に入った。        パネルなどの値下がりを待って不当な利益を得ようとする事業者が多い為。 業者から事情を聞き、悪質と判断すれば3月にも取り消しに踏み切る。        茂木敏充経済産業相は14日の閣議後会見で、発電をはじめようとしない事業者には 「(認定の)取り消しも含めて適切に対応することが必要」 と述べた。        同制度は2012年7月に始まった。 再生可能エネルギーで作った電気を一定価格で得買い取ることを電力会社に義務づけている。 初年度は1キロワット時40円(税抜き)と云う有利な価格が付いた。        太陽光パネルなどは急速に値下がりが進み、経済産業省は毎年の見直しで買い取る価格を引き下げている。 国から早めに発電計画の認定を受け、実際の着工を遅らせれば、その分だけ事業者の得る利益が膨らむ。 これに批判があり、経済産業省が実態調査に乗り出した。        調査によると、2012年度に国から計画の認定を受けながら発電を始めていなのは約4700件。 このうち約570件は発電用の土地・設備のいずれも確保していなかった。 調査に回答しなかった約100件も含めた670件について、認定を取り消しを検討する。 土地と設備のいずれか一方しか準備していない約780件も、8月末までに両方を確保しなければ認定を取り消す方針だ。(日経夕刊)         ツイートこの記事をつぶやく
      マカオでカジノを運営する香港の新濠博亜娯楽(メルコ・クラウン・エンターテイメント)は、フィリピン・マニラの湾岸地区で巨大家事の施設を開業すると発表しました。        名称は 『シティ・オブ・ソリームス・マニラ』 で今夏の開業を目指します。 あまり香などで高級日本食店を展開する久松信幸氏監修の 「ノブ・ホテル」 も併設します。 同ホテルはアジア発進出となります。        カジノ、ホテル、レストランなどの敷地面積は6.2ヘクタールと東京ドーム1.3個分の広さ。 カジノは365台のゲームテーブルのほか、1680台のスロットマシンなどを備えます。 メルコ社のローレンス・ホー最高経営責任者は記者会見で 「日本の人も納得する品質を提供できる。 フィリピンへの日本人観光客も増えるだろう」 と語った。        記者会見には待つひさしのビジネスパートナーである俳優のロバート・デニーロ氏も同席。 今夏に予定される開業セレモニーにも 「できるだけ出席したい」 と述べた。 マニラの湾岸地区では観光立国を目指す政府主導で巨大カジノプロジェクトが進んでいる。(日経MJ)        日本もカジノ解禁してつくるべきだと思うが・・           ツイートこの記事をつぶやく
       業務用洗剤メーカーのディバーシー(横浜)はノロウイルスを除菌できる清掃用除菌洗浄剤を開発しました。 現在主流の除菌剤に比べて床などに与えるダメージや匂いが少なく、除菌と同時に洗浄も出来る。 集団感染の危険性が高い病院や介護施設、保育・幼稚園などで清掃作業の安全性や効率を高められるという。        製品化したのは 『加速化過酸化水素』 と呼ばれる技術うを使った除菌洗浄剤。        過酸化水素に界面活性剤や溶液を配合して、ウイルスや最近への浸透力、殺菌力を高めた。 床やベッド、手術室、トイレなどを洗浄する際に使う。 0.5%の低濃度だが、1分間でインフルエンザやノロウイルスを除菌でき、洗浄も出来る効果も有る。        現在、ノロウイルスの除菌には次亜塩素酸ナトリウムと呼ばれる除菌剤が広く使われている。 コストは安いが、きちんと除菌するには濃度を高める必要があり、木材や金属にダメージを与えたりプールのような塩素臭が出る課題がある。 洗浄能力もなく、別途洗浄作業も必要になる。        ディバーシーでは加速化過酸化水素を使うことでこうした課題を解消できると判断した。 次亜塩素酸ナトリウムに比べてコストは10倍程度になるが、洗浄効率を高められる点を活かし、病院や清掃業者に売り込む。        加速化過酸化水素は既に欧米では広く使われている。 日本でも2013年に学会がガイドラインを改定し、手術と手術の間の清掃で用いている推奨除菌剤に加えている。(日経産業新聞)           ツイートこの記事をつぶやく
             アンドロイド        世界のスマートフォン市場でアメリカ・グーグルが提供する基本ソフト(OS) 『アンドロイド』 の勢いが増している。 2013年にアンドロイドを搭載したスマートフォンのシェアは8割に迫った。 アプリやコンテンツの提供企業は強いOSを優先する傾向が強く、ライバルは対応に迫られそうだ。        IDCの発表によると、2013年のアンドロイドの世界シェアは前年度比9.6ポイント増の78.6%に達した。 アメリカ・アップルの 「iOS」 は同3.5ポイントの減少の15.2%。 2社を合計すると93.8%となり、『2強』 の寡占傾向が一段と強まっている。 マイクロソフトの 「ウインドウズフォン」 は3.3%、カナダのブラックバリーは1.9%にとどまっている。        インタネット広告で圧倒的な強さを誇るグーグルはスマートフォンメーカーにアンドロイドを無償で提供。 消費者がネット広告を視聴する機会を増やすとともに、アプリやコンテンツの販売を拡大してきた。 代々のライバルであるアップルは日米でも其々40%程度のシェアを持つが、中国など新興国のスマートフォン普及がアンドロイドの追い風となっている。         ウインドウズフォンはヨーロッパの一部で社が2ケタに達した。 それでも世界全体では2強との差が開いているのが実情だ。 マイクロソフトは事業のテコ入れのためにウインドウズフォンを採用するフィンランドのノキアら端末事業を近く買収することで基本合意している。 ただマートフォンの生産量は部品の調達に直結する為、ノキアは量の確保に向けてアンドロイドを採用するとの観測も出てきた。        スマートフォンのOSでは韓国のサムソン電子や半導体最大手のアメリカ・インテル、NTTドコモなどが 「TIZEN(タイゼン)」 の開発を進めてきたが、どこもは1月に対応製品の開発の発売を当面見送ると発表しました。 2強の独走態勢が強まるとアプリやコンテンツの確保が一段と難しくなる、「第三のOS」 も戦略の大幅な見直しを迫られる可能性がある。(日経夕刊)                           ツイートこの記事をつぶやく
       消費者の心理分析を、販促や商品開発に生かす動きが広まっている。 アンケート調査やネットの閲覧履歴などのデータを分析して消費者の価値観や完成を推定。 解雇の購買履歴などに頼る従来手法に比べ、消費者の関心ごとをより的確に見通せる。 商品やサービスの内容を一方的に押し付けるのではなく、消費者共感を呼び起こす販促に生かす狙いだ。        「尊敬訴求やキャリア志向がある」 「インドア派手おとなしめ」 「お墨付き重視型」。 性格占いではない。 大日本印刷が今月から始める、消費者の心理分析を利用した販促支援サービスでの、分析の一例だ。 企業広告や電子商取引(EC)サイトの商品推薦、新商品開発工程の改善などに活用する。        大日本印刷は先ず、消費者の心理情報を収めたデータベースを独自に構築。 生活する上での価値観や、商品を購入する際の判断基準、消費者の性格といった要素を類型化した。 心理分析の専門家でないとわからなかった要素を、自動で推定できるようにした。         たとえば価値観は 「ハイクラス至高」 「充実感が希薄である」 「着飾るよりも人並みのおしゃれをしたい」 など、「消費に対する本質的な意識」で類型化。 商品購入の判断基準は 「自分で決定する」 「低価格志向」 「流行に追随」 など、商品を比較検討する際に重視するポイントで分類した。        データベースの作成は、独自に収集・蓄積したデータを活用した。 大日本印刷グループが運営するポイント会員サービス 「エルネ」 の会員1万5000人に毎年調査を実施。 その回答をもとに消費者価値観や商品購入の判断基準を30パターンを類型化した。        サイバーエージャント傘下のマイクロアドも昨年11月、消費者の価値観や閑静の分析結果を加味したインターネット広告の配信事業を始めた。         データベースを独自に構築したのは大日本印刷と同じ。 その作成に当たりマイクロアドは、ニュースサイトやECサイトから膨大な閲覧履歴データを収集した。         同社が保有する履歴データは国内ネット利用者の8割に当たる6500万人分、修理するデータ件数は1日当たり100億件超えといういずれも国内最大規模だ。 新サービスの開始に当たり、新聞の朝刊千数百万年分のデータを格納可能な、日本IBM製の大型コンピューターを日本で始めて導入した。        同じ商品の広告でも、心理分析を加味することで、消費者の価値観のタイプごとにより効果の高いと思われる広告を配信できる。 健康食品ならば、流行に敏感と推定された消費者には 「アンケートで人気第1位」 といった広告を、実利を重視するタイプには効果や効能を前面に押し出したものをそれぞれ配信する。         閲覧履歴のデータを使った消費者分析は既に一般的だが、現在は 「旅行」 「家電」 「グルメ」 など消費者の興味や関心のある分野しか推定できない。 結果として、旅行サイトを見た利用者には同一の旅行関連広告が表示されていた。        心理分析を加味することでよりきめ細かな販促が可能になる。 大日本印刷はある金融機関でカードローンの新規会員を募集するダイレクトメールの改善に堂手法を導入したところ、申し込み率が1.5倍に高まったという。        マイクロアドも化粧品メーカーと家電メーカーの協力を得て新サービスの効果を検証。 既存の消費者分析に基づく広告に比べて、利用者のクリック率を1~2割多かけられることが確かめられた。 同社は広告や販促に加えて、企業の新商品開発にも同手法を応用する考えだ。(日経流津新聞)        ツイートこの記事をつぶやく
       政府の財政見通しの試算が明らかにされ、議論を呼んでいる。 マスコミなどが一番注目し、いわば政府の 「公式見解」 ともいうべきものが、2014年1月20日の政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)に示された。          今後10年間の国と地方の基礎的財政収支(PB)の見通しで、これでも2020年のPB黒字化という中期目標は達成できないというものだが、それ以上に悲観的な試算もある。 アベノミクスで経済に明るさが出てきたとはいえ、改めて日本の財政の厳しさを思い知らせるものと言えそうだ。            諮問会議に内閣府が提出した見通しは、今後10年(2013~2022年度)の平均成長率を、名目3%、実質2%とし、消費税率の2段階目の引き上げ(2015年10月から10%)も実施する前提で、2015年度の国と地方のPBの赤字は16.4兆円程度、国内総生産(GDP)比で3.2%程度になり、2010年度の6.6%から半減するという財政健全化目標は達成する見通し。 ちなみに、13年8月時点の試算ではGDP比3.3%だったので、景気回復で法人税収などの増加が見込まれて赤字幅はやや圧縮された。 だが、2020年度でも赤字が11.9兆円程度、GDP比1.9%程度となり、黒字化目標を達成できない。          実は、あまり報じられていないが、この試算には、「内外経済がより緩やかな成長経路」 となった 「参考ケース」 (向こう10年が名目2%、実質1%成長)の数字もある。 それによると、PBは2015年のGDP比は3.3%にとどまるが、2020年度は赤字17.4兆円、GDP比3.1%と目標に遠く及ばない事態になる。            さらに、財務省が国会に提出する資料もある。 2014年度予算案が将来の財政状況にどう影響するかを示した 「後年度歳出・歳入への影響試算」 で、消費税率10%実行を前提に、成長率と歳出カットの組み合わせで4通りの試算をしている。 それによると、2015年度のPB赤字半減は達成できそうだが、2020年度は、1.5%成長で社会保障費など歳出カットもしない最悪の場合は14.1兆円の赤字、最も楽観的な3%成長で歳出カットした場合でも6.6兆円の赤字が残り、政府目標達成の見通しは立たない。          これらへの世間の評価は概ね辛口だ。 2015年度PB赤字半減は法人税など税収の上ぶれを見込んでいるのが主因。 試算によれば、2015年度の一般会計税収は55.3兆円と、過去最高だったバブルピークの1990年度の約60兆円に迫る。 その税収増の裏付けになる経済成長率の見通しは2014年度名目3.3%で、民間調査機関の平均2.4%程度という予想より高い。 2015年度も内閣府が名目3.4%を見込むのに対し民間平均は2%強にとどまり、政府の強気が目立つ。 その延長で考えれば、内閣府の2020年PB赤字11.9兆円は「極めて楽観的な数字」(エコノミスト)。            税制についても不確定要素が大きい。 安倍首相は2015年の消費税率10%への引き上げを今年年末までに判断するとしている一方、法人税減税に意欲を見せている。 消費税率引き上げ見送り(先送り)や法人税減税は、いずれも税収の見通しを引き下げ、財政赤字を一段と膨らませることになりかねない。          安倍首相は、異次元緩和で好景気を持続させつつ、構造改革も進めて成長率を高め、それによって税収を増やして財政を再建しようという 「上げ潮派」 とみられている。 だから 「消費税を場合によっては上げない、また法人税を引き下げるという選択肢は離さないだろう」 (財務省筋)。 しかし、今回の試算は、財政の実態が、新たな減税をできるような状況でないことを示している。 「財政の持続可能性を維持するためには、税収をあてにするだけではなく、歳出への思い切った切り込みが、やはり欠かせない」 (エコノミスト)のは間違いないだろう。(j-cast.com)                       ツイートこの記事をつぶやく
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