2014,04,06

“会社頼みこそリスク” ルブセンス社長 村上 太一氏

               村上氏        日経流通新聞 「仕事って何」 のコーナーにリブセンス社長 村上太一氏のインタビュー記事が掲載されていたからご紹介します。        アルバイト情報などインターネットサイト運営会社、リブセンスの村上太一社長は大学1年生で起業、史上最年少の25歳で株式上場を果たした。 記録に注目が集まりそうだが、にこやかな笑顔の裏に努力を重ねてきた。 同世代に対し、会社に頼ることこそリスクと訴える。        --早大1年生だった2006年、リブセンスを設立しました。 自身のアルバイト探しの過程で、不便さを感じたのがきっかけでしたね。       「祖父が経営者だったこともあり、早くから起業を目指していた。 ネット上にアルバイトの募集広告を無料で掲載し、成功報酬を貰うという事業モデルを考案した。 募集広告は飲食店など店頭に張られ、ネット上では少ない。 場所など検索機能を付けて、求職者と企業が効率よくマッチングできるようにした」       「早大のベンチャーコンテストで優勝したが、2006年の起業後は大変だった。 テレビで過労死のニュースを見て、社会は過酷だと覚悟していたが、実際は想像よりはるかに厳しいことが多かった。 先ず、サイトを立ち上げても利用者が全く増えない。 当時を思い出すと甘かったのだが、良いサイトを作れば自然に人は集まると思っていた。 私は料理が好きだが、自分の作ったのもはうまく思えてしまうのと同じだ」        --どうやって突破口を開きましたか。      「何故利用者が増えないのか、仮説と検証をひたすら繰り返した。 不安を解消するには行動するしかない。 デザインが駄目なら、お金をはたいて外部に委託するなど試行錯誤を重ねた。 経営は、頑張れば成果が出る受験勉強と違い、一本道とは行かない。 設立当初は不眠不休で、創立メンバーも極限状態になった。 当社のロゴはしずくの形で、『雨だれ石をうがつ』 を示している。 日々の積み重ねが勝つという意味を込めた」        --安定を求めて大手企業を目指す若い人が増えています。 同じ世代としてどう思いますか。      「日本人は空気を読むというか、良くも悪くも右に倣えとの傾向がある。 周りが大手なら自分もそうしようと。 私は究極の安定志向で、会社に頼るほうが不安だ。 40年くらい働くとして、その間に企業がどうなるかわからない。 自分自身にスキルをつけていくことのほうが、安定につながるのではないか」        --どんなスキルが必要でしょうか。      「語学力など資格と思われがちだが、確実に仕事をこなしていくスキルが何より重要だ。 入社して1ヶ月、1年でどんな環境にいるかは今後の人生を左右する。 意識の高い人たちの間に身をおくのは大切だ。 ネットの世界でいうと、ベンチャー支援のネットエイジから支援を仰いだミクシィ創業者の笠原健治社長やグリーの田中良和社長らがいる。 彼らは株式上場だってできるんじゃないかと自然に思える環境にいたことが大きいのではないか」       「社会人なって学んだのは、不合理なことがあったら徹底的に考えることだ。 自分の考えが全く正しいと思っていると成長しにくいし、振り返って考えると間違っていることも多い。 それでも納得いかなければ意見をすればよい。 社会人は良いことも悪いことも記録が残り続ける」        --新社会人とは年齢も感覚も近いですが、今の若い世代が仕事で重視するのは何でしょうか。      「上の世代と比べると、がつがつ突破すると言う意欲は弱く、いわゆる草食系が多いような気がする。 大もうけして贅沢をするのも感心が薄い。 私自身も会社の近くの1LDKに住んでいる」      「競争より調和を重んじる世代でもある。 私は両方を持ち合わせるが、自分が社会にどんな影響を与えるかを重視している。 当社のビジョンは 『当たり前を発明しよう』 だ。 誰もが使い、なくなっては困るようなサービスを提供したい。 多くの人に喜んでもらい、その結果、我々も幸せになっていくと言うのが仕事のモチベーションだ。 仕事を通じて社名のリブセンス(生きる意味)を問い続けて生きたい」        リブセンス社長 村上太一氏のこだわり      『信頼を失う 同じてつは踏まない』     村上社長は 「信頼を失うと自分のやりたいこともできなくなる」 と説く。 きっかけは地震の失敗にある。 起業してまもなく、村上社長がアルバイトをしていた企業に求人情報の掲載を依頼した。 しかし、担当者との打ち合わせ当日に、村上社長は寝坊した。 その後は 「担当者とは連絡が取れなくなってしまった」。 この失敗を教訓に今では目覚まし時計を枕元に5つも置いている。                         ツイートこの記事をつぶやく