交流サイト(SNS) 大手のミクシィは昨年6月に就任したばかりの朝倉祐介社長が顧問に退く人事を発表しました。        30歳の新社長として構造改革を積極的に進めたが、わずか1年で表舞台から去る。 早期退任の裏には、合理化にムチを入れすぎ、不協和音が飛び交った為との指摘もある。        「つながりたいという概念以外のものは全て捨てて良いという気持ちで、ミクシィ再生に取り組んできた」。 朝倉氏は記者会見で、経営陣としての2年弱を振り返った。 非常事態にあったミクシィの経営を任された事のもふれ 「ノーアウト満塁でマウンドを任された投手として、やるべき仕事はやれた。 再生に3年掛かると想定ていたが、1年前倒しで達成できた」 と胸をはった。        新社長となる森田仁基執行役員も 「新たな経営陣とともに1枚岩となって、しっかり舵取りしていく」 と語ったが、明確な成長ビジョンをしましたわけではない。 新体制移行まで時間が有るとはいえ、見切り発車は否めない。        「ぎらついたミクシィを取り戻す」。 朝倉氏の社長昇格の会見でこう宣言したのは、わずか9ヶ月前の昨年5月。 マッキンゼー仕込みの経営手腕を買われ、ミクシィの創業者で前社長の笠原健治会長も 「企業家精神に満ち、1を10に育てる適任者」 と評するなど、ミクシィ再建の切り札として期待されていた。        朝倉氏が取り組んだ3本柱の1つが新規事業の創出だ。 業績回復の立役者となったスマートフォン向けゲームアプリ 「モンスターストライク」 も、社内の打ち合わせルームから生まれた新規事業の1つだ。 お公家集団とまで呼ばれたミクシィにベンチャー精神を取り戻す為、M&Aやりストラにも積極的に取り組んだ。         だが積極的なリストラは思わぬ波紋を呼んだ。 「オレンジのソーシャル会社で、数日前から大規模なリストラが始まっている」。 昨年秋にはこんな情報がネット上で飛ぶ交じったほど。 オレンジをイメージカラーとするミクシィの話として、大きく騒がれた。 再生のためにも大鉈を振るうのは朝倉氏の役目とはいえ、冷静かつ大胆に物事を進める 「プロの経営者」 はミクシィの社風に合わず、疎まれてしまったのかもしれない。        「笠原氏を慕う社員の多いミクシィに中で、朝倉氏は明らかに異質」 との評価は社外からも聞かれる。 再生にためには痛みも必要と危機感を持つ社員がいる一方で、笠原氏が築き上げたミクシィの変化を嫌うそうも少なくからずいただろう。        今回の業績上方修正も、「結婚支援事業の買収やモンスターストライクの成功など、いくつかのラッキーがあった」 と朝倉氏は指摘する。 モンスターストライクを除いた新規事業もまだ未知数だ。 バークレイズ証券の米島慶一アナリストも 「再成長路線の乗れるかは正直疑問もある」 と指摘する。SNSの草分けは再生するのか。 解は見えない。(日経産業新聞)                       ツイートこの記事をつぶやく