アメリカの大手調査機関 【Pew Research Center】 は2013年10月28日、同国内のインターネット上における画像(写真)や動画の共有に関わる調査報告書 【Photo and Video Sharing Grow Online】 を公開した。 その内容によれば調査対象母集団では、42%の人が他人が撮影した写真や画像を共有したり再投稿した経験があり、36%は他人の動画の共有・再投稿経験があることが明らかになった。 動画周りは特に伸び率が著しく、1年前と比べて11%ポイントの増加となる。 また写真と動画少なくともいずれか一方の共有・再投稿者(報告書では「キュレイターズ」と呼んでいる)は47%となり、1年前と比べて6%の増加が確認できる。      

 写真の共有・再投稿者は42%、動画は36%

     今調査の調査要目は先行記事 【増える米自作写真・動画投稿者、若年層は8割を超える】 参照のこと。 その記事では自作の写真・動画の投稿に関する行動性向について精査したが、今回は他人作成の写真や動画に関する動きを見ていく。    インターネット上に掲載されている写真や動画を自分自身が視聴するだけでなく、他人に見せたい、伝えたい場合、大きく 「共有」 「再投稿」 の2通りの方法がある。 前者はリンクや埋め込みコードを使ってチャットやソーシャルメディア、ブログ、メールなどで第三者に広めたり、ビデオチャットで用いること、後者は該当画像・動画をダウンロードし、再登録をすることを意味する。 この共有・再登録行動について、したことがあるか否かを尋ねたのが次のグラフ。   ↑ 他作写真・動画の共有、再投稿者(米、インターネット利用者限定)    ↑ 他作写真・動画の共有、再投稿者(米、インターネット利用者限定)      写真の共有・再投稿者は42%、動画は36%。 インターネット利用者の4割前後は他人が掲載した写真や動画を共有した経験を持っている。 また双方少なくともいずれか一つの行為をした人(キュレイター(ズ))は47%とほぼ半数近い。 文章同様、写真や動画といったマルチメディア素材もまた、インターネットを通じて多数の人に共有され、広まっていく時代となっている。    また動画の共有され方の伸びが著しい。わずか1年間で11%ポイントも伸びている。 これは動画共有サイトの急成長や機能拡大、そしてインフラや利用者の利用端末の高性能化で、より高品質な動画がより容易に共有されうる環境が整ったのが大きな要因だろう。 もちろんソーシャルメディアの浸透も貢献している。    また、機能的な品質以外にも、スマートフォンの普及で写真・動画投稿者による投稿作品が増え、共有に値する作品が増えたのも一因。動画に限れば(詳しくは別の機会に解説するが)投稿がより容易なVineやSnapchatなどの存在も大きい。    これを直近2013年分について属性別に見たのが次のグラフ。 ↑ 他作写真・動画の共有、再投稿者(米、インターネット利用者限定)(2013年、属性別)    ↑ 他作写真・動画の共有、再投稿者(米、インターネット利用者限定)(2013年、属性別)      先の「自作写真・動画投稿」同様、女性の方が行動意欲が高い。 コミュニティ同様マルチメディアの点でも、女性は活発である。 また若年層の方が高い値を示しているのも、自作投稿、さらには他のデジタルメディアの行動性向と同じ。    学歴・世帯年収別だが、中堅層の3万-5万ドル未満でややイレギュラーな減少が確認できる。 もっともこの層は自作投稿でも低い値を示しており、何らかの理由で写真や動画そのものに距離を置いている可能性がある。あるいは単なる統計上の 「ぶれ」 かもしれない。 それをのぞけば属性別で大きな変化は見られない。 低所得層でやや写真の値が大きく、動画の値が小さいのは、再生環境上の問題だろうか。    

 クリエイターかキュレイターか?

     今調査では自作の写真や動画を投稿する人をクリエイター、他作の写真や動画を共有・再投稿する人をキュレイターと呼んでいる。 そこでそれぞれの際について、写真・動画別に算出したのが次のグラフ。 プラスが大きいほど自作の投稿性向が他作の共有成功を上回る、つまり創作とその披露の意欲が高いと考えることができる。   ↑ (自作写真・動画投稿者)-(他作写真・動画の共有、再投稿者)(米、インターネット利用者限定)(2013年、属性別)    ↑ (自作写真・動画投稿者)-(他作写真・動画の共有、再投稿者)(米、インターネット利用者限定)(2013年、属性別)      概して写真はプラス、動画はマイナス。 つまり写真は自ら投稿する人が多く、動画は他人の作品を共有したり再投稿する人の方が多いことになる。    属性別では写真の場合は若年層・高学歴の方が高い創作・投稿率を示している。 創作意欲……というよりは積極的な撮影行動に出る、写真を撮り投稿することを楽しみとする人が多いのだろう。      動画では男女・学歴の上で法則的な動きはないが、世帯年収別では高年収の方が、動画を創らずに共有する人の方が多いのが確認できる(世代別で高齢者の値が低いのは、基になる値自身が低いため)。      動画創作投稿者よりも、動画共有者の方が多い。 動画は写真と比べて作成や投稿の上で手間がかかるなど、理由は多々考えられる。 しかし最近では 【4割視聴・2割が投稿…米携帯保有者の動画事情を探る】 で紹介したVineなどのように、写真を扱う感覚で動画を撮影・投稿できるスマートフォン用アプリが続々登場している。 今後は写真同様、動画でも、投稿者がさらに増加し、写真と同じような状況になることだろう。(garbagenews.net)           ツイートこの記事をつぶやく