2013,04,24

アメリカ・アップル1─3月期は10年ぶり減益:識者はこうみる

         JT8332824-APPLE-RESULTS        アメリカ・アップルが23日発表した第2・四半期(1─3月)決算は、売上高が前年比11%増加し、市場予想を上回ったが、利益は10年ぶりに減少した。 同社はまた、自社株買いの拡大や配当金支払いなどで、2015年末までに株主に1000億ドルを還元する方針を明らかにした。
 
     アップル株は時間外取引で一時6%上昇した。 ただ、ティム・クック最高経営責任者(CEO)がアナリスト向け電話会議で、秋および2014年に 「素晴らしい製品が登場する」 と述べたことから、今後数カ月は新製品発売がないとの見方が広がり、株価は下げに転じた。
 
     市場関係者のコメントは以下の通り。
 
     ● 想定通り、株価回復の鍵は新製品
 
   <グローバル・エクイティ・リサーチのマネジングディレクター、トリップ・チャウドリー氏>
 
     想定通りの内容だ。 予想は引き下げられていたため、これをやや上回った。 ちょうど8─10月に発売が見込まれる新製品サイクルの準備期間に当たる。
 
     自社株買いの規模を拡大したが、これは応急処置といったところだ。
 
     投資家は新製品の発売時期に注目すべきで、新製品が株価回復の鍵を握っている。         
 
     ● 自社株買い拡大は自信の表れ、予想上回ったことに安ど  
 
   <デスティネーション・ウェルス・マネジメントのファンドマネジャー、マイケル・ヨシカミ氏>  
 
     配当への言及は勇気付けられる。 昨年100億ドル規模だった自社株買いを最大600億ドルに拡大する意向だとしている。 これはアップルが自社の力を信じていることを示しており、これはまさにわれわれが必要としていることだ。  
 
     決算内容を見て、正直安どしている。 新製品は次の四半期に投入される見通しで、1─3月期は移行期に当たる。  
 
     市場では予想の下限にも届かないとのうわさも出ていたが、実際には予想中央値に届いており、予想をやや上回ったことは極めてポジティブだ。  
 
     ● アイフォーンが中国で特に好調=ガートナー  
 
   <ガートナーのアナリスト、キャロリーナ・ミラネシ氏>           販売台数はさまざまな市場で良好だった。 中国は 「iPhone(アイフォーン)5」 で大きな役割を果たした。 旧正月や 「アイフォーン5」 の中国市場への投入の勢いの利点を生かせたようだ。 
 
     「iPad (アイパッド)」 の数字は良好だった。 季節的に通常良い前の四半期から若干減少しただけで、全般的に良かった。 1900万という数字のうち、「iPad mini(アイパッドミニ)」 と従来型の 「iPad (アイパッド)」 の比率がどの程度か、前の四半期同様に50対50の比率を維持しているか、あるいは 「アイパッドミニ」 が従来の 「アイパッド」 を浸食しているかどうかをみるのが興味深い。  
 
     「MAC」 に関しては、400万という数字が注目されるのではなく、市場が2ケタ減となった前年比ほぼ横ばいという点が注目されるだろう。かなり良い数字といえる。  
 
     ● キャッシュ活用方針が株価急伸の要因  
 
   <モーニングスターのアナリスト、ブライアン・コレッロ氏>  
 
     1─3月期の業績はわれわれの予想に沿っていた。 それより大きなニュースで株価の5%急伸をけん引したのは、大規模な自社株買いの発表と、アップルが多額のキャッシュバランスを活用する意向を示したことだ。  
 
     動かせない状況にある海外資金を米国内に還流させるため、(自社株買い)資金を債務で賄う見通しであることが心強い。 アップルの資金の大半は海外にあり、同社がやらねばならないことは、海外資金を担保にして米国内で借り入れを実行することだ。  
 
       アップルがそうした措置を講じれば、投資家は勇気づけられるだろう。       新製品の発売を受けて、過去最高値まで持ち直す可能性もあるが、新製品がなければ株価は横ばいで推移すると予想する。(reuters.com)                       ツイートこの記事をつぶやく