アポロ10号        アメリカの宇宙船 「アポロ11号」 で人類が初めて月面に降り立った偉業から遡ること2か月前、来るべき時への最終テストとして、1969年5月18日に打ち上げられた 「アポロ10号」。 乗船した3人の宇宙飛行士は月面近くまで接近し、さまざまなミッションを敢行、8日後に無事地球へ帰還した。 このときの会話記録はNASA(米航空宇宙局)より公開され、緊迫した任務中の彼らに “珍事件” が起きていたことが明らかになっていたが、このほど欧米メディアの間で再び注目されているようだ。        今回話題となっているのは、アポロ10号に乗船したトーマス・スタッフォード船長、ジョン・ヤング、ユージン・サーナン両船員が、船内で交わした8日間の全会話を記録した、500ページ以上に及ぶ文書。 珍事件を示す会話が記されていたのは、打ち上げ6日目にあたる 「414ページあたり」 だという。 人類の偉業達成に向けて高度なミッションを繰り返す中、彼らの目の前に突然 “見苦しいUFO” が現れたそうだ。     アメリカ放送局NBCや米紙ニューヨーク・デイリーニュースなどによると、“UFO” の存在に最初に気付いたのはスタッフォード船長。 「早くナプキンをくれ」 と発した後、「空中にうんこが浮いてるぞ」 と2人に知らせたそう。 これにヤング船員が 「俺はしてない、俺じゃないよ」 と応じ、サーナン船員も 「俺でもないと思う」 と答えると、2人の疑念を振り払うように船長は 「俺のはもう少しゆるいよ」 と応戦。 しかし誰のものでも気持ちが悪い代物とあって、船長はすぐに 「捨ててくれ」 と2人に頼んだとされている。      ただ、“見苦しいUFO” 問題はこの1回で収まらず、数分後にはサーナン船員がNASAの司令部に向けて 「私たちは問題を抱えている」 と発信。 「もう1つうんこが浮いている」 と告げた彼は、トイレの設備に疑いの目を向けたようだ。 アポロ10号当時のトイレに関しては、NASAの見解によれば 「技術的な点から言えば充分に機能していた」 とキッパリ。 一方で、排便する時は 「バッグの中に出し、密封して殺菌剤を溶け込ませる」 など、船員に多くの作業が要求されていたそうで、クルーにとっては大変だったはずだという。      そうした状況から、アポロ10号で起きた珍事件は、船員の誰かが 「いくつかのステップを忘れた」 (NBCより)ことが原因ではないかと推察。 また、英紙デイリー・メールでは、元パイロットの米国人女性スニータ・ウィリアムズさんの話を紹介し、国際宇宙ステーション内のトイレ事情にも触れている。 無重力下のステーションでは、便器内の右下に便の吸入口が設置されているそうだが、「しっかり狙わなければ、至るところでスタッフが触れてしまう可能性がある」 と、やはり相当の困難があるようだ。      激しい競争を勝ち抜いた、その時々のエリートたちによって、着実に進歩してきた人類の宇宙開発。 とかく輝かしい実績ばかりが伝えられているが、その陰で、先人たちは今回のようなまさかの苦労も少なからず経験してきたはずで、その一端が垣間見られるエピソードと言えそうだ。 (narinari.com)                    ツイートこの記事をつぶやく
       アメリカの2州で2012年、嗜好(しこう)品としての大麻の使用合法化をめぐる住民投票が行われ、賛成が反対を上回った。 そのひとつ、北西部のワシントン州では2013年12月にも大麻の売買が認められるようになる模様だ。          アメリカCNN電子版は、同州最大の都市シアトルで 「マリファナ観光」 への期待が高まっていると報じた。 J-CASTニュースが現地住民に話を聞いたところ、大麻に対する意見はさまざまだが 「ビジネス化」 には戸惑いの声も聞かれた。                     シアトル        シアトルは大リーグ、マリナーズの本拠地で観光地や留学先として日本人にも人気が高い。 オンライン通販大手のアマゾン・ドット・コムやスターバックスが本社を構え、近郊には世界一の航空機産業ボーイング社の工場やマイクロソフトの本社もある。 同地で2012年12月「大麻が合法化された」とのニュースは、日本でも複数のメディアが報じた。          合法化とはいえ、無制限に認められたわけではない。 公共の場での使用は禁止。 年齢は21歳以上で、1オンス(約28.3グラム)の所持、使用のみが許された。 栽培や販売は段階的にルール化されていくという。 これまでも米国では18州と首都ワシントンで、医療目的としての大麻使用が認められているが、嗜好品としてはワシントン州とコロラド州が初めてだ。          2013年4月9日付のCNN電子版(日本語)は、この合法化でシアトルを中心にワシントン州で「大麻観光」の熱が高まっていると紹介した。 同州が契約したコンサルタントは、大麻販売が解禁されれば州は年間1億8000万ドル(約178億円)の税収を見込めると試算したという。 新規事業の機会を逃すまいとシアトルの弁護士に事業モデルの確立など法的相談に訪れる人が増え、大麻カフェの開業から 「オーガニック大麻農場ツアー」 までいろいろな事業構想が浮上しているそうだ。          地元住民は大麻合法化をどう考えているのか。 現地に10年以上住む日本人女性は 「反対です」 と明言。 大麻使用後に車を運転して事故、というニュースは最近でも目にしており、その悪影響や中毒性に懸念を示す。 「自分の子にはそうなってほしくない」 というのだ。 シアトル郊外在住の別の日本人女性は、「今までも大麻が簡単に入手できたので、あまりよい気分はしませんが特に驚きません」。 夫は米国人で、「自分は使用しないが、他人が使うのは気にしない」 と比較的寛容だ。          ある米国人女性は、自分は使わないと断ったうえで 「合法化に賛成票を投じました」 と明かす。 アルコールやたばこ同様、大麻にも 「気持ちを高揚させる効果と、健康を害する影響の両面がある」 ことから、同じように扱うべきではないかとの考えからだ。 合法となっている酒でも、飲酒運転で悲惨な事故が起きている。 それにもかかわらず、大麻の方がアルコールより危険だという見方を押し付けるのは疑問、というわけだ。              ただこの米国人女性も、もろ手を挙げて 「大麻賛成」 を唱えているわけではない。 「ワシントン州在住者は、大麻に関する学習が必要。 特に子どもには、健康や社会への影響を家庭や学校で教えるべきでしょう。 運転前には絶対に吸ってはいけないし、企業は社員の出勤前の使用禁止を就業規則に盛り込んでほしい」 と主張する。 年齢制限の徹底も必須だという。 売買や栽培を含め、州議会がきめ細かな法整備を早く実現してほしいと求めた。          米国では、大麻の入手は比較的簡単だ。 前出のシアトル郊外在住の日本人女性は、「学生時代、パーティーでどこからともなく大麻が回ってきた。 売っている人も見かけた」 と話す。 在シアトルの米国人女性も 「私が知る限り、米西部では大麻はすぐ手に入ります。 違法ですが、使っている人は多い」 と指摘した。 それでも取り締まりが日本ほど厳しくないのは、より重大な犯罪の捜査に警察の人員が割かれているためとの意見もある。 大麻の不正使用が横行するぐらいなら、きちんと法制化して規制の範囲内で使わせ、税収の確保にも役立てた方がよいとの考え方が、今回の合法化につながったのかもしれない。          「大麻ビジネス」 「大麻観光」 の促進でも、地元の人の意見は分かれた。 米国人女性は大麻を酒に置き換えて、「シアトルではおいしい地ビールが多いですが、だからといって州を挙げて 『シアトルに来て酔っ払おう』 という観光キャンペーンを打つのはどうでしょうか」 と説明。 「ぜひシアトルで大麻を」 と大々的に宣伝するのは賛成しかねるようだ。 在シアトルの日本人女性は 「公共の場でも大麻を吸っていい、と勘違いされると迷惑」 と言う。 特にシアトルに観光や留学で訪れた日本人が、思い違いしたまま面白半分に大麻を吸引し、健康被害や事故、事件に巻き込まれないでほしいと訴えた。          一方で、財政難に苦しむワシントン州が税収や観光収入アップの起爆剤になるのではと大麻合法化に期待をかけている面もある。 シアトル郊外に住む夫婦は 「地元の景気が浮揚して雇用が増えるのはよいこと」 (米国人の夫)、「州の厳しい予算の問題を解決する手段にはなりえると思う」 (日本人の妻)と話す。          2012年12月の住民投票で、ワシントン州では合法化賛成が55%、反対45%と僅差の通過だった。 それだけ意見が割れているということだ。 大麻がコカインのような 「ハードドラッグ」 の入り口になるととらえ、心身への影響を心配する意見は根強い。 米連邦法ではいまだに大麻の販売や所持を禁じている。 米CNNでは 「米政府がワシントン州の法律の無効を求めて提訴する可能性もある」 と指摘している。(j-cast.com)           ツイートこの記事をつぶやく