2011,02,27

『スペイン帝国の興亡』  J・H・エリオット著

     日本の超低金利は、16~17世紀のスペイン、イタリアが直面した事態を抜きに理解できない。 前例がないほど利回りが低下する 『利子革命』 はするシステムがピークに達し、次のシステムがとって代わる過程である。    中世カトリック・ローマ教会の絶頂時期に世界に君臨した世界帝国の盛衰を取り扱うが、現代史にも通じる。    社会・経済が成熟化し中世型の帝国システムが行き詰まると、国家が大構造改革を断行するのは歴史の常であり、古代ローマ帝国もそうだった。 1970年代半ば以降、世界を席巻した経済の 『新自由主義』 も同じことが云える。      スペインは1622年に帝国システムを強化すべく構造改革を断行するが、大失敗に終わる。 当時、南米からの大量の銀流入が問題を覆い隠した。 経済活動を担う 「中間階層が欠けている」 ことで無関心で、オランダやイギリスに近代化競争で敗れた。 国内総生産で中国に抜かれたと騒いでいる日本はまさに近代システム強化の発想。     スペイン帝国の中世システム強化と同じだ。 と、埼玉大学大学院客員教授 水野和夫氏が紹介したいます。            ツイートこの記事をつぶやく