2010,06,29

孫正義 株主総会で事業戦略を語る

 日経産業新聞にソフトバンクが設立30周年を向けえ株主総会で今後の「新30年ビジョン」を発表した記事が掲載されていました。 同社の成長を率いる孫正義社長は、30年後の会社の姿を株主に語って見せました。 自ら 「現役最後の大ぼら吹き」 という言葉を追うと、ADSLサービス、携帯電話と事業を拡大して、日本のネット社会を形作ってきた企業の課題が見えてくる。     ソフトバンク 「新30年ビジョン」の骨子は、   * 30年後には世界のトップ10にはいる企業へ。 時価総額200兆円規模を目指す。   * 世界中の人々に最も必要とさされる企業を目指す。   * 特定の技術やビジネスモデルにはこだわらない。 こだわるのは 「情報革命」   * 300年間成長する企業へ。 中央主権ではなく、自立・分散型の経営を目指す。 優れた企業と提携・強調して成長を図る。   * 経営陣育成の学校を7月に設立し、孫正義社長が責任を持って後継者を育てる。   こうです。        「グループの全社員2万人で議論を作り上げた。 僕の人生の中でおそらく今日が一番大事なスピーチ」      孫社長が新30年ビジョンを明らかにしたのは1年前の株主総会の場だった。 同社幹部 「これから皆で決めていこうと言われ、何も決まっていない状況での宣言だった」というが、孫社長にとって30年は思い入れがある節目だ。      好んで口にする若き日のエピソードに「豆腐の心意気」がある。 起業したばかりの頃、ソフトバンクの事業を豆腐を数えるように1兆 (丁)、2兆 (丁)の規模したいと2人のアルバイトを前に宣言した。 この言葉を地で行った。    とりわけ2兆円を投じた2006年のボーダフォン日本法人の買収は大きな前進となった。 2010年3月期の連結業績は売上高が2兆7634億円。 2010年3月末時点での1兆5千億円の純有利子負債を抱えるが、営業利益は5期連続の最高益を達成。 KDDIを抜いて業界2位に浮上しました。       社内公募で募ったアイデアは数万件。 孫社長はツイッターで社外に広く意見を呼びかけ考えを固めた。 社内の議論にも積極的に参加。 同幹部は「ここ数ヶ月間は議論が深夜に及ぶ事が重ねてあった。   “この辺は、ブレインストーミングに似ているね”      「30年後に世界でトップ10の会社になる。 少なくとも(時価総額で)200兆円規模になっていなければならない。 現役最後の大ぼら吹きだ」      営業利益で国内3位に躍り出たとはいえ、現在の時価総額は2兆7千億円弱にすぎない。 達成には70~80倍の企業価値向上が必要。 孫社長は 「短期ははずれるが、長期の願い、心底思ったもので出来なかったことはない」 とする。 一体どう実現するのか。 「ソフトバンクの事業領域は情報産業。 情報革命の考えは創業1日目から変わっていない。 30年後もこの1本」 と断言したが、具体論には踏み込まない。      「一番のお家芸はこだわらないこと。 特定の技術やビジネスモデルにはこだわらない。 こだわるのは情報革命と、人々を幸せにする事」      孫社長は技術の進化で将来は知識と知恵、感情までも持った 「頭脳コンピューター」 搭載のロボットが登場するなどの見通しをしめしましたが、同社の本業は技術の開発ではない。 優れた技術を持つ企業と組んで 「一緒に提供していく」 ことだ。 ソフトバンクはアメリカの先進的なビジネスを日本市場にいち早く持ち込んで展開する 「タイムマシン」 で成長。 現在はそれを発展させ。 さらに中国やアジアなどに展開する取り組みも強化している。 自ら生み出すことはせず提携で事業を拡大していく手法。      「支配しなくてもいい。中央集権だから大企業病になる。 自立・分散型で強調し合うことで進化する」       シフトバンクによると会社が30年間存続する確率は0.02%。 99.98%の会社は倒産や解散、九州で存続できなくなっているという。 成長を成し遂げるには同志的結合が重要とする孫社長は 「出資比率は20~40%くらいの資本提携が良い。 アリババもタオバオ(中国で出資)もそうだ」 と話す。       ソフトバンクはこれまで出資や買収を通じて事業を拡大してきた。グループ傘下の企業は現在約800社あるが、30年後には5000社くらいに拡大したいという。 お家芸のタイムマシン経営を貫き、更に進化させようとするのか。 携帯電話の先に見据える収益分野は聞かれなかった。      「後継者育成のための学校を作る。 校長先生になって責任を持って運営する」      株主総会で毎年のように質問される事項に後継者問題がある。 ソフトバンクの成長は孫社長の手腕や目利きに依存しているとみる向きが多い。 こうした不安に応えたのが7月に開設する後継者育成を目指した学校 「ソフトバンクアカデミア」。 グループ会社から270人、外部から30人を集め、毎週、孫社長自ら指導に当るという。     孫社長は 「1,2ヶ月ではなく、十数年かけて競争させて育てる」 という。 周辺からは 「本人はやる気満々で微塵も譲る気はない」 とする声も聞こえてくる。 何事にも情熱で動き、必ずやり遂げようとする経営手腕。 それを引き継ぐ後継者を射止めるのが経営課題かも知れない。  ツイートこの記事をつぶやく